NO2

 

私達は記憶をする時に、唯そのことだけをマジナイのように

覚えるのではなく、いろいろなことと関連付けて覚えます。

「いずれの御時にか、女御、更衣あまたさぶらひ…」源治物語

の冒頭ですが、この一連を暗記する時に、まるでマジナイのよ

うに何もわからず覚えるのは、たいへんな労力を要しますが、

「いずれの御時」がいつ頃か想像でき、「さぶらひ」が誰に対しての

謙譲語かわかって暗記する時、脳のより多くの分野が働くため、

より楽に記憶できます。

 

だから沢山勉強をして、沢山知識を持っている子は、理解力も

高いし、記憶力も良いのです。これが真面目に勉強をしてきた

褒美です。

 

生まれた時から「頭が良い子」も確かにいます。そんな子には

かないません。でも、大抵の「頭の良い子」は、生まれつきで

はなく、真面目に勉強をして褒美をたくさんもらっている子で

す。

 

  生徒と対面している時、10人いれば、10人ともに能力の差

があると思いますが、学習経験によってつけられた差は、たい

ていの場合生まれつきの少々の能力差を遥かに超えていると思

います。

 

 ですから1を言えば10を察する天才にはなれないかもしれませんが、

5を察するような「頭の良い子」には誰でもなれます。 褒美は後からついて

きますので、怠けていた分だけ時間がかかりますが。

 

 ちゃんと勉強していれば、ちゃんと褒美がもらえます。 一念発起しても、

多くの人は褒美をもらうまでにあきらめてしまい、それまでの苦労を水の泡に

してしまいます。 諦めずに自分を信じてコツコツと努力をした人は、ある日

自分が別のステージにいるのに気付きます。 そんな生徒さんを沢山見てきました。

 

 いろいろな生徒さん、特に勉強の苦手な生徒さんと接しながら、

この子供さん達に「たくさんの褒美が」もらえて、別のステージに

いると感じてもらえるまで努力を続けてもらうには、どんな言葉をかけ、

どんな態度で接したらよいのか考えながらこの仕事をしています。

 

 

 別ページでは、知能遅れを疑われながら、父親の教育で「天才」と

言われるようになった少年の教育方法をまとめています。 よろしければ読んで下さい。

 

 

 

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